財閥vs暴力団~争いに巻き込まれて~
すると案の定、さっきの4人がいた。



「連行してきた。」



そう言いながら空いている椅子に座った。



「ねぇ、なんかものすごく目立ってるんだけど…。」



周りを見ると女子高生ばかり。



だが、5人は至って気にしてないようで



「気のせいじゃない?」



サラリと流されてしまった。



美利亜は諦めて違う話題を口にした。



「ねぇ、5人ってさ、バンドでも組んでるの?」



「いや、組んでない。好きなときに集まって演奏してるだけ。」



「ライヴするのに?」



「あぁ。俺らいろいろと拘束されてて。」



「こんなにいい衣装、着てるのに?」



「それは僕の仕事の1つだよん。」



美利亜はさらに聞こうとしたが、優が



「何か飲む?」



と1枚の紙を美利亜に見せた。



「お金、持ってな。」



言いかけた美利亜を愛梨栖が龍のところを指さしながら遮った。



「大丈夫。こいつがおごってくれるから。つーことで、アタシカフェオレね。マフィン付きで。」



「てめぇのはおごらねぇし。」



「くじで負けたんだからつべこべ言わない。ほら、遠慮なく言っていいよ。こいつ、金持ちだから。」
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