財閥vs暴力団~争いに巻き込まれて~
「もうやってる。抜け道なんて見当たらないぞ。」


「やっぱり。一般のビルはダメなのか?」


聖夜はため息をついた。


「うちのビルが異常なだけだよ。」


「やられた。」


突然、優の悔しそうな声がした。


「どうした?優くん。」


「俺のパソのデータが盗まれ始めてる。クソっ!なんで気づかなかったんだよ。」


「貸してみ?」


嵐はそう言うと有無言わせず、優の手からパソコンを取った。


そしてポケットからUSBを取り出して差し込んだ。


高速でキーを叩き始めると


「まだこりないのか。大輝、お前もバカだな。」


そう言った。


事情がよくわかってない美利亜は


「えっ?なんで徳長さんが?」


そう聞いた。
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