財閥vs暴力団~争いに巻き込まれて~
そしてその下から階段が現れた。


「さっすが、嵐。私がどんなに引っ張っても動かなかったのに。」


「んなことより、さっさと移動するぞ。兄さん!」


「なんだ?」


「先頭にたって。」


聖夜はため息をつくと


「負傷してるぼくに行けと言うのか?残酷な弟だな。」


そう言った。


嵐は美利亜を背負いながら


「じゃあ、両手塞がってる俺に行けって言うのか?それこそ残酷だな。」


そう言い返した。


「なっ!美利亜はぼくが背負う。それで文句ないだろう?」


「ありまくりだ!それでも真目家当主か?」


「そこまで言うのか!そんなに兄さんをこけにしたいのか!」


「のう、当主よ。水を差すようで悪いんじゃが。」


突然、瑚が口をはさんだ。
< 225 / 291 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop