財閥vs暴力団~争いに巻き込まれて~
「えぇ。でも、なんか悪い気がする。」



と遠慮していた美利亜に向かってそれまで黙っていた涼が



「先ほど置いていった詫びだ。何も気にする必要はない。」



「それに、別に高いもの頼んでも大丈夫だよん。ねっ、龍♪」



と4人(美利亜を除く)でじーっと見ていたら



「あ゛ーも゛ー。なんだ!その目は。もういい。さっさと頼め!」



と投げやりになった。



「だって。そうそう、ここのミルフィーユ、おいしいよ。」



「ここのキャラメルフラペチーノ、おいしいよん。」



「この2つは最初に食べることを進めるよ。」



それを聞いていた龍は



「お前ら、さりげなく高いもの頼ませようとしてんなよ。」



「いいじゃんか。」



「そうだよん。」



「この2つでいい?」



さっきからこの4人の言い争いを呆然として聞いていた美利亜は訳もわからず、



「いっいいよ。」



と3人の勢いに押されてうなずいてしまった。



「ほら、いいって。」



「半分脅しじゃねぇか。」



「いいから早く行ってくるんだよん。」



「そうそう、順番来ちゃうでしょう?」



「あぁ、はいはい、行きますよ。」
< 23 / 291 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop