財閥vs暴力団~争いに巻き込まれて~
「そんなこと、決まってんじゃん。」


水月はパソコンを閉じると


「行くよ。玲は嵐のことお願い。」


そう言った。


「わかった。」


玲がうなずくのを見て2人はオフィスを飛び出した。


     ****


2時間後。


「ここか。」


聖夜は呟くように言った。


目の前には立派なビルがそびえ立っていた。


「最上階まで階段だけど行けるか?」


「意地でも行く。」


水月はそう言って非常階段に向かって走り出した。


「上等。」


そう言って聖夜も走り出した。


2人で競い合うように階段を駆け上がった。


「にっ兄さん。」


「着いたな。」


20分かけてようやくたどり着いたドアは


「ダメだ。鍵がかかってる。」


鍵がかけられていた。
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