財閥vs暴力団~争いに巻き込まれて~
その隣では自信満々な笑みを浮かべた龍が



「まぁ、ここは任せとけって。」



そう言った。



「変なことしないでよ。」



「大丈夫。変なことはしない。」



そう言って龍はイスの上に立つと(ライヴはちょうど入れ替えで演奏されてなかった)天使の微笑みとも言えそうな笑顔で



「きみたちさぁ、俺らの姫の悪口言うの止めてくれる?」



そう言うと誰かが



「姫って誰ぇ?そこの顔の見えない、龍に関係ない人がいてぇ、ちょっと邪魔だなぁって思っただけぇ。」



それを聞いた龍の顔から笑顔が消え、さらに愛梨栖がキレて、



「お前ら、いらないよ。」



「てめぇらのバカに早く気づけよ。つーか、調子乗んな。美利亜の悪口言ったやつ、こっから消えてくんない?邪魔。」



そう言って2人はイスの上から、しかも仁王立ちで自分たちのそばに来ていた人たちを睨み付けた。



降りてこなさそうな雰囲気だったので美利亜は2人を見上げながら



「もういいよ。ほら、せっかく楽しみにしてきたんだから。」



そう言って軽く龍の服を引っ張った。



「わかった。」



龍はそう言うとイスから降りる前に



「俺らの姫に手ぇ出したらどうなるかわかってんだろうな?」



そう釘を刺してイスから飛び降りた。
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