財閥vs暴力団~争いに巻き込まれて~
龍はビルの見取図のある場所を指差した。


「多分、相手は自分の警備に絶対の自信をもち、敵の侵入などありえないと高を括ってる。」

「だったらその裏をかいてやればいい。」


優はパソコンをカチャカチャやりながら言った。


「廉が帰ってきたらみんなでうちでご飯食べようか。」


「シンデレラの魔法が解ける前に、でしょ?」


愛梨栖は笑みを浮かべた。


「心してかかるぞ。」


美利亜たちは一気にヘリコプターを降りた。


     ****


「廉さま、なぜわかってくれないのです?こうして契約書にサインしていただければ事は済みます。」


「ぼくがほしいものはそんなものじゃないんだよん。」


廉は窓の外を見た。


「あなたには到底理解できないものなんだよん。」
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