財閥vs暴力団~争いに巻き込まれて~
「それに関しては大丈夫。」


優はパソコンを掲げて


「さっきちゃんと手は打っておいたから。」


そう言った。


     ****


紅楼庵、優の家の料亭では。


「姉さま、少々よろしいでしょうか。」


「んー?」


「先刻、兄さまからこのような文が…。」


少女はパソコンを開いた。


そこには


「桐島セキュリティー社の極秘情報を入手し、直ぐ様転送を願う。」


と書かれていた。


紅楼庵の女将は


「うっわ!なーにこの素っ気ないメール!しかも桐島ってまた何か変なことに首突っ込んでるの?」


眉間に皺を寄せていたが


「…、ま、いいわ。うちの防犯カメラ調べたら大抵のことは映ってるだろうし、何かしたいならあたしの名前、使っていいからあんたがどうにかしてあげといてくれる?」
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