財閥vs暴力団~争いに巻き込まれて~
みんな授業だというのに教科書しか持ってない。


龍に至っては教科書すら持ってない。


―なんでこんな人たちが特Aなんだろう。―


考え事をしていた美利亜の腕を誰かが掴んだ。


美利亜が後ろを見ると


「ねぇ、ちょっといい?」


そう言ってきたのはさっき龍と一緒にいた女子だった。


「えっ?これか。」


言いかけた美利亜を無理矢理引っ張り、連れて来られたのは屋上だった。


そこには連れてきた女子の他に6人の女子がいた。


「あんたさぁ、なんで呼び出されたかわかってる?」


「えっと…、うちと仲良くなりにきたんですよね?」


なんとなくイヤな予感がした美利亜は見当違いのことを言った。


「はぁ?」


相手は一瞬惚けたような表情になった。
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