財閥vs暴力団~争いに巻き込まれて~
「あぁ、そういうことですか。」


「でも、まずいな。」


水月は眉間にシワを寄せた。


「何がですか?」


「ん?美利亜に刃物向けたら終わりだな。屋上、血まみれになるかもな。」


「・・・。」


龍は絶句した。


「さっき、キレてたんだろ?だったら可能性大だ。だから。」


水月はドアを指さしながら


「これ開けんの、手伝え。」


そう言った。


     ****


水月たちがドアを開けようとしてたとき、


「ふふっ。さすがにブラッディ・ドールも手出しはできないわよね。」


相手はカッターの先を美利亜に向け、勝ち誇ったような笑顔を浮かべた。


「これで勝ちは決まったわ!」


美利亜は無言のままカーデを脱ぐと後ろに投げた。
< 66 / 291 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop