財閥vs暴力団~争いに巻き込まれて~
「よくないよ。」


美利亜は小声で抗議したが、誰も聞いてなかった。


カーテンで隠されたとこに入るとイスに美利亜を下ろした。


イスと言うよりも高くなった台に巨大な貝殻をモチーフにした座椅子のようなものだった。


隣のイスにはマイクが置いてあり、そこに愛梨栖が座った。


「えっと、みんなが入場したらこのカーテン、落ちるから。」


「はぁ?何その派手な演出。」


「どうせ桜支援団の嫌がらせでしょ。あとはあたしが適当に話題振るからしゃべってくれればオッケー。」


「つまり、あまりすることなしと。」


「そういうこと。」


愛梨栖がそう言ったら、外が急に騒がしくなった。


「みんな、入ってきたみたいだね。ちなみに、観客もいるから。」
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