財閥vs暴力団~争いに巻き込まれて~
「それでは美利亜ちゃんから一言お願いします♪」


「今日は楽しく盛り上がっていきましょう。選手のみなさん、がんばってください。」


「それではこれから記念すべき第50回対抗水泳大会をはじめまーす♪」


愛梨栖の顔からいつの間にか眉間のシワはなくなっていた。


「それでは10分間の作戦タイムに入ります。みんな、散らばってね♪」


愛梨栖はマイクのスイッチを切ると小声で


「なんでこんな変な台詞ばっかなの?」


と文句を並べていたら、


「ひぃ~めぇ~♪」


そう叫びながら廉たちが走ってきた。


「あれ?前髪、切ったの?」


優は美利亜の前髪を指さしながら言った。


「うん。変だよ…ね。」


「似合ってるよ。」
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