犬の城
2
―コンコン―
「お目覚めになられましたか?」
ノックとともにしゃがれながらも温かい声が聞こえる。
「ああ。」
返事をきくとイソイソと部屋に老婆が姿を現した。
「何か、ございましたか?」
青年はぼんやりと城下町を眺めていた。
「悪い夢をみてな。」
朝食の用意に町では煙突からモクモクと煙があがっている。
「また、ですか…」
老婆は青年の身を案じて悲しそうに下を向いた。
「ここ数えるうちに色々なことが起きましたからね。きっとお疲れになっているのでしょう。もう少し、おやすみになりますか?」
「お目覚めになられましたか?」
ノックとともにしゃがれながらも温かい声が聞こえる。
「ああ。」
返事をきくとイソイソと部屋に老婆が姿を現した。
「何か、ございましたか?」
青年はぼんやりと城下町を眺めていた。
「悪い夢をみてな。」
朝食の用意に町では煙突からモクモクと煙があがっている。
「また、ですか…」
老婆は青年の身を案じて悲しそうに下を向いた。
「ここ数えるうちに色々なことが起きましたからね。きっとお疲れになっているのでしょう。もう少し、おやすみになりますか?」