犬の城
4
「エミルはおるか。」
重々しい口調で彼は訪ねた。
「エミル様は…聖堂にて…朝の礼拝をしていらっしゃいます…」
侍女は恐怖に顔を歪めながらも、やっとのことで声を出した。
「聖堂か…」
時が凍るような睨みを侍女に向けると、王はそのまま部屋を跡にした。
事実、侍女はそこから一歩も動けず、まるで時が凍ったようだった。
重々しい口調で彼は訪ねた。
「エミル様は…聖堂にて…朝の礼拝をしていらっしゃいます…」
侍女は恐怖に顔を歪めながらも、やっとのことで声を出した。
「聖堂か…」
時が凍るような睨みを侍女に向けると、王はそのまま部屋を跡にした。
事実、侍女はそこから一歩も動けず、まるで時が凍ったようだった。