いじわる彼氏
私は彼の手を力いっぱいに振り払った。

彼は相当驚いた様子。

私はその場から逃げてトイレに駆け込んだ。

「美紀!!」

由香利の声が耳に入ってきたけど、私はその場にしゃがみこんでしまった。

 な、何!?

 あの男、ありえない!!

 あれでも男なの??

 それに何よ何よあの眼鏡、うけ狙ってるつもりなの!?

心の中でつぶやく中、由香利の息切れした声が私のつぶやきを止めた。

「ちょ、どうしたの?いきなり走り出して…びっくりしたじゃん!!」

「ご、めん!!」

「どうしたのよ??」

「いや、その…さっきぶつかった男の子みてびっくりして…」

私は正直な気持ちを由香利に話した。

「まああれは、美紀の1番嫌いなタイプだねっ!」

由香利は少し笑いながら言った。

 笑い事じゃないよう~!!

私たちはその話題で盛り上がりながら教室へ向かった。



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