たとえどんなに辛いサヨナラが待っていたとしても
「私じゃメイリンさんにかなわないことくらい分かってるから、気にしなくていいよ。」


「そんなことない!
姉さんよりリーファちゃんの方が可愛い!
ニー、ヘン、クーアイ!」

俺とリーファちゃんの会話は、リーファちゃんが日本語を練習したいと言うから、
基本、日本語。

だけど、俺は大事なことは中国語で言ったりする。
例えば、今みたいに可愛いとか、あとは、好きだとか。

まあ、いつも発音が悪いから分からないと言ってスルーされるんだけど。
...絶対分かってるだろ。

ちなみに日本語で言ってもスルーされる。
リーファちゃんは、スルースキルが高いんだ。

俺の失言に対しては厳しいけど。



「そんなはずないよ。
ヒデ...、眼科行った方がいいよ。」




本当だよ?
真っ赤になって照れ隠しにそんなことを言うリーファちゃんが、
俺にとっては世界で一番可愛い。

君は俺のお姫様...、じゃなくて女王様だから。



「あれかなー?
恋は盲目ってやつ。
意味分かる?
中国語で何て言うんだったかな...。」



「盲目...。
結局私が可愛くないって言いたいんだね。」



もう、なんでこうなるかな。
俺のばかばかばかばか!!




恋は盲目、口は災いの元。





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