たとえどんなに辛いサヨナラが待っていたとしても
その後私は一人だけ早く仕事が終わった、
というか後で兄さんが聞いたら絶対怒るだろうけど、
スタッフに無理を言って終わらせてもらった。


サキに電話でもう家に帰ったことを聞いて、
事務所が車を手配するのも待てなかったので、
タクシーを拾って兄さんの部屋に向かうことにした。




兄さんの部屋に着くと台所にサキがいた。
兄さんは部屋、かな。


「兄さんは?」



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