たとえどんなに辛いサヨナラが待っていたとしても
「...わかった。
兄さんは今まで通りメンバーを守って。
兄さんのことは私が守る。」


「女の子に守られるなんて俺も情けないなー...。」


「そんなことない。
誰かを守りたいと思う気持ちに男も女も関係ない。」


「ふふ、ありがと。メイリンのそういうとこ好き。」



兄さん。
兄さんが、好き。

私の好きと、兄さんの好きは違うんだよ。
言えない言葉の代わりに、
兄さんの手をぎゅっと握りしめた。


こんなに近いのに兄さんが遠いよ。
私は兄さんのために何もできないの?
決して近づくことなんてできないの?










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