たとえどんなに辛いサヨナラが待っていたとしても
「ソンミナ、先に風呂入って。
俺は後でゆっくり入りたいから。」


「はーい。」


ソンミンを風呂に行かせた後、何気なく兄さんの方を見たら勝手に俺のTシャツを着ていた。

堂々と着てるから全く気づかなかったよ...。


「...兄さん!
それ、俺の!俺のTシャツ!」


「あ、うん。借りてるよ。」


いやいやいや!!借りてるよ、じゃないでしょ!

貸すのは全然いいんだけど、断りもなく勝手に着るのはどうかと思う。

兄さんの考え方では、仲がいい証拠なんだろうけど。


パジャマがわりにきてるけど、
それ、俺の一番のお気に入りのTシャツだからね。

俺より兄さんの方が似合ってるのが、なんか悔しい。



「...俺も兄さんの服、勝手に着るからね。」


「そんなのいちいち断る必要ないのに。
変なやつだなー。」



...だめだ、あきらめよう。

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