溺れる唇

自分の席に足を向けると、いつの間に
来ていたのか、笠井さんが倉庫下の
仮眠ブースにいた。

背の高い笠井さんは、3人がけのソファ
でも足りないらしい。

膝から下をハミ出させて仰向けになり、
腕で顔を隠すようにして寝ている。



寝顔を見られたくないのかな?



いやいや、明るいからだろう。


仮眠ブースが薄暗いとはいっても、
まだ昼過ぎだ。



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