溺れる唇
「わかったわ」
本当はよくわからないけど。
とりあえず、対処法はわかったので頷く。
「わかってくれたなら、いいです」
あゆみちゃんは先生のように、私を諭す、
「でもね、翔子さん。私の周りには、
そうじゃない人もいるわけですよ」
ふむふむ。
「つまり、いかにもモテそうな、
競争率の高い人が好きって人ですね」
私の顔を見て付け足す。
実はあんまりよくわかってないのが
バレてしまってたみたい。