溺れる唇

ほろ酔いの、上機嫌で帰っていった
あゆみちゃんを思い出す。

彼女は今頃、元気いっぱいで仕事を
しているに違いない。


最初に飲んだ時もそうだった。

まだ、あゆみちゃんがシステムに
来たばかりの頃。

歓迎会と称して、彼女を酔わせようと
画策した藤原さん達の目論見は見事に
砕け散り、次の日、二日酔いで唸る
私達に元気いっぱいの彼女が
コーヒーを淹れてくれたのだった。





きっと、体の造りが違うんだ。



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