溺れる唇
ランチを済ませて戻ったら、笠井さんは
上の階にいるエライ人から呼び出され、
出かけてしまった。
伝言をした村田君も、遅めのランチに
出かけてしまい、私は芳賀くんと
2人、部屋に残される形になった。
珍しく、無言がつづく室内。
仕事の性質上なのか、ただ、私達が
おしゃべりなだけなのか、この部屋に
沈黙が訪れることはあまり無い。
珍しい状況に、私はなんだか
意味もなくソワソワしてしまう。
メニュー