溺れる唇

意識していなかった事実を目の前に
提示され、戸惑う、私。


けれど、ゆっくりと、確かめさせるように、
その顔を近づけられて。

現実を目の当たりにした私は、
声も出せずに動きを止める。


「好きな人にこんな風にされたら・・・」



唇に、吐息が触れた。




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