溺れる唇

そんな、高さだけなら横綱級の大男は、
気がつけば、大きな体を
丸めるようにして、頭を抱えていた。

場所は、1階の自販機スペース。

真ん中あたりに設置された
大きめのベンチソファーは、
以前から、無駄にデカイと
思っていたけれど。

こういう時に役に立つのだと、
初めて知った。

3人は座れると思っていた平らな座面は、
裕馬が座ると、もう1人分くらいしか
余白が無い。


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