溺れる唇

そして、次の日の・・・

PM 7:23

私は、地下へと続く階段の入口から、
正面玄関ロビーを見ていた。

「普通に人がいるじゃない・・・」

正直言って、こんなに人のいるロビーを
改めて眺めるのは久しぶりだ。


この時間帯、私は大抵、地下にいる。


「こんなとこで待ち合わせとか、
何考えてんのよ・・・」

私はまた、こそこそと頭を出し、
入口から少しだけ離れた所に立っている
男に向かってクレームをつける。


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