溺れる唇

呼びかけに応えることはなかったけれど、
笠井さんはきっと、
私の言葉を聞いていたに違いない。





バスルームを出た私を迎えたのは、
ふんわりと香るコーヒーのいい匂い。


それと、短いメモだけだった。




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