溺れる唇


ふぅ。

やっと落ちつける。



少し熱を持った馴染みの感触に触れ、
私は落ちつきを取り戻す。


まずは外側からの状況確認・・・


ランプの点灯などを見始めた私の隣に
ふっと温かい空気が寄り添った。


「いきなり電源が落ちたんだよ。俺、
普通に仕事してただけなんだけど」

耳元で言う、裕馬の声。



・・・やっぱり落ちつけないかも。



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