溺れる唇


ここはシステム管理部。

訪問客の極端に少ない部署だ。

自然と全員の視線がドアに集まる中、
近くにいた村田さんが立ち上がる。

開かれたドアから、見たことのある
背の高い男が顔を出した。

「あ、すみません。営業企画の三浦と
いいます。昨夜、沢田さんにトラブル
対応してもらって・・・」

聞き覚えのある、ありすぎる声が話を
している。

「沢田?」





なっ・・・・・・なぜ来た?!



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