溺れる唇
「は?!」
「昼、まだだろ?」
それはそうだ。
当たり前に、そうだ。
だって、ウチの会社の昼休みは、
12:00~1:00
仕事の都合で遅くなることもあるけど、
それより前に食べてるなんてことは
ほとんどない。
そのあたりは、割と自由な営業部とは
違うのだ。
「角にできた店、知ってる?ランチの
カルボナーラがウマいんだって」
気になっていたお店の好きなメニューを
出され、私はちょっとだけ揺らぐ。
でも。