溺れる唇

「は?!」
「昼、まだだろ?」


それはそうだ。

当たり前に、そうだ。

だって、ウチの会社の昼休みは、


12:00~1:00


仕事の都合で遅くなることもあるけど、
それより前に食べてるなんてことは
ほとんどない。

そのあたりは、割と自由な営業部とは
違うのだ。

「角にできた店、知ってる?ランチの
カルボナーラがウマいんだって」

気になっていたお店の好きなメニューを
出され、私はちょっとだけ揺らぐ。



でも。



< 67 / 344 >

この作品をシェア

pagetop