溺れる唇
「やっぱり、翔子って面白い」
「どういう意味よ?」
「意味も何も・・・」
「え?」
「わかってないとこがまた・・・」
「何がわかってないって言うの?」
「いや。もー、最高☆」
「・・・早く行きましょ。入れ
なかったら困るし」
笑い続ける裕馬と1ブロックとちょっと。
店に入った私は、入れないかも、なんて
心配は無用だったことを知った。
「予約してた三浦です」
へ?
皆がガヤガヤしてるオープンな空間
じゃなく、レジ横の通路を入った、
半個室の席に通される。