手の温もり
「これより,白井海斗対犬飼栞の戦闘を行います」

「両者とも,準備はよろしいですか?」

「えぇ,準備万端よ」

「さっさと始めろ」

「それでは…始め!!!」

これは無駄な争いじゃない

だから大丈夫。

何が大丈夫なのかは知らないけれど

彼ならきっと本気で来てくれる

それにしても…

いいフォームねぇ

無駄な動きが無い

けど…

あたしに勝てるかしら?



「ほら…来なさいよ…そんなんであたしに勝てるわけ?」

「ゲホッ…ガハッ…お,俺は勝つために今戦ってんだよ…負けるわけににゃいかねぇんだよ…」

悪いわね…負けるわけにはいかないの

「もう終わっちゃうわけ?」

「うッ…」

「さぁ,負けを認めなさいよ…」

「零!!!もう終わりでしょう!?」

「い,いえ…まだです…」

「え…?」
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