偽り王子と政略結婚!?
「慎、哀れねー」


いつの間にか私の真後ろに立っていた
梨香ちゃんがそう言った。び…びっく
りした。



「…って、今の話聞いてたの!?」



「聞いてたって何よ人聞きの悪い。
 麗華の真後ろに立ってたら聞こえ
 ちゃったのよ」



私の真後ろに立ってたらそりゃ聞こえ
るでしょ。私が心の中でそう突っ込ん
でいると、



「それより、聖様とどういう関係なの
 よ」



「ど…どういう関係って…」



私は口を濁してしまった。
だって急にそんなこと聞くんだもん。



「別に…ただちょっと知り合いなだけだよ」




「ふぅーん、そうなんだぁ」



梨香ちゃんはそう言いながらニヤっと
笑った。

慎にもバレなかったい大丈夫だよね。



「じゃ、もうすぐ授業始まるから席
 戻るわ」


そう言って梨香ちゃんは席に戻っていった。








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