新婚さんの事情
『撮影が終わったら次はラクガキだよ!ラクガキペースAに移動してね!』
プリクラ機がそう話す
「え、ラクガキとかあるんだ」
俺は一途名に話しかける
「うん、そうだよ、さっき撮った写真に好きな言葉とか書き込めるの」
僕らはそのラクガキペースという場所に入った
二人分のペースぐらいしかないところだ、結構狭い
「よし、書くぞー!」
そう言って一途名はペンらしきものを持ちさっき撮った写真に字など
絵を貼り付けていった
そして、僕はそんな一途名を見ながら
「なあ、なんで、いきなりプリクラなんて行こうっていったの?」
そう僕が言うと、
一途名は持ってたペンを動かすのをやめた
「それはね...」
一途名は下向きかげんで口を動かす
「うん」
「私、キノと一緒に笑い合ってるなにかを残したかったの」
「え?」
心に何かがはしる