新婚さんの事情
「冗談だよ冗談!間に受けるなつーの!どんだけ彼女のことが好きなんだ!」
「うるせーな!じゃあ、最初から言うな!」
きっと僕の顔は真っ赤かだろう
そうなんだ、僕は こんな 誰でも分かる冗談が
分からなくなるぐらい
ヒカリのことがスキなんだ
「じゃあ、絶対に今度3人で飲みに行こうなっ」
加藤は目を光らせる
「分かった、分かった、彼女にもいっとくわ」
そう言って僕は飲み干したコーヒーの紙コップを
ゴミ箱に捨てる
「そういやさ、いつ、お前、その子と付き合い始めたんだ?」
加藤が問いかける
「んー、ちゃんと付き合い始めたのは3ヶ月前かな」
なんかこんな話をすると恥ずかしくなる
どれだけ慣れてないんだ、俺は
「え!え!そうなんだ!じゃあ、どうして、木下はその子の事好きになったの?」
「え、どうして、スキになった...?」
すると、僕に
7年前の春の記憶がよみがえった