新婚さんの事情





「キノ、キノキノ、きっ、キノ...」





真っ黒な周りから光が差し、同時にその声が聞こえてくる





僕はゆっくり目を開けた


そこには大きな目に涙を溜めに溜めたヒカリがいた



「あれ?俺なにしてたんだ?」


僕はゆっくり身体を起こす



すると...


「わーっ!!死んじゃうと思ったじゃん!心配させないでよっ!」


ヒカリは泣き叫びながら僕に抱きつく


「えっ?!ちょっ、いきなりどうした?!?!」


僕は顔を真っ赤に染め慌てた


「ひっく、キノ助けてくれたんだよ?私が階段から落ちるのを助けてくれたんだよ?」

ヒカリは涙を拭いに拭い話す


そして、僕はさっきのことを思い出す


「大丈夫だよ、あれだけのことで死んでたまるか」

僕はそういってヒカリのほうをみて少し笑った


そして、ヒカリは


「うん、ありがとう、キノ...」


涙をいっぱい溜めての笑顔

その笑顔が僕の心に釘をさしたんだ...

そして、その笑顔が僕を気付かせたんだ...


キミのことがスキっていうことを....





< 71 / 81 >

この作品をシェア

pagetop