新婚さんの事情
そして、仕事もやっと終わり
加藤と二人で帰ろうとすると
「あのっ!木下さんと、えっと、加藤さん!」
国広さんが僕らのところに慌てて走って来た
「国広さん、どうしたんですか?」
僕は国広さんのほうを向いた
「あのっ、あああのっ、これから、3人で、飲みに行きませんか?
私おいしい所知ってるんで」
国広さんは肩をあげて震えながらいった
「すみません、国広さん、僕ら、他の女の子とさっきに飲みに行く約束があるんで」
加藤が俺の肩を持ちながらいった
「え、女の子...」
そのとたん、国広さんの目は色を変えたようになった
「すみません、誘って頂いたのに」
僕は改まって謝る
「うん、いあ、こっちこそ、いきなりすみません、じゃあ」
そういって国広さんはその場から去ってしまった
「どうしたんだろうな、国広さん?」
加藤が尋ねる
「だなー、」
そい、言って僕は去っていく国広さんをみた