幸せ家族計画
おじちゃんが、真剣な顔になってしゃがみ込む。
わたしと目をあわせてくれてるんだ。
顔を合わせてるだけなのに、
何だかあったかくなる気がするなぁ。
「サユね。おじちゃんが好きだよ。
おじちゃんがいたら、ママもサユもうれしくなるもん。
サユがママを悲しませちゃった時、おじちゃんがいたらいいのにって、いっつも思うの。
だってサユじゃ、ママを笑わせること、できないんだもん」
「そんなことないよ」
「ううん。そうなの。
だからパパもイヤだと思う。
ママやおじちゃんにごめんって言われたら、悲しいと思う」
「……サユちゃん」
わたしの頭を撫でていた、おじちゃんの手がとまる。
あれ、変なこと言っちゃったのかな。
でもそうだもん。
ママを泣かせた時、サユは自分がキライ。
パパだって、そうだと思う。
パパが自分をキライになっちゃう。
ふわりと、おじちゃんの腕がわたしを包んだ。
赤ちゃんみたいに、持ち上げられて抱っこされる。