幸せ家族計画
海は、紗優の本当の父親が死んだ場所だ。
昔は睨むように見ていたそこを、こんな風に穏やかな気持ちで見れるようになるとは思わなかった。
「ママもうれしい?」
「もちろん」
「良かったー」
何だか紗優に心配されてるみたい。
子供って見てないようでちゃんと親の事を見てるものなのかも。
「おとうさん、きもちよかったよー」
「お、そうか。良かったな、サユ」
髪を乾かしている間ずっと、紗優と英治くんは話し続けてる。
義理の親子なのに仲が良くて、見ているだけでほほえましい。
「さ、紗優はもう寝ようね」
2つあるベッドの、壁にくっついている方のベッドに寝かす。