幸せ家族計画
ベッドにもぐりこんだ紗優は、まだ疑いの眼差しで私を見る。
「ママ、お父さんとケンカしないで」
「ケンカじゃないのよ。大丈夫、ママはお父さんの事ちゃんと好きよ」
「ホント?」
「もちろん」
「そっか」
ようやくホッとしたように、目を閉じる。
その額を撫でながら、寝入るのを待った。
ホントよ。
英治くんが好き。
初めて出会った頃より、初めて彼を意識した時より、付き合っている時より。
今の英治くんの方が好き。
その分、嫉妬もする回数も増えてる。
私の知らない英治くんを見ると、何だか悔しくなってしまう。
独占欲が強すぎるのかも知れない。
結婚したからといって、英治くんが私の所有物になる訳じゃないのに。