幸せ家族計画

 翌朝、再びキズナの泣き声に起こされる。


「おむつかなぁ」


まだ目覚め切らない体を無理矢理に動かす。

もう外は明るい。
時計を見れば5時半だ。

今からキズナをもう一度寝かしつけて、達雄のご飯作って。洗濯して。

予定を頭の中に叩き込む、出ないと何をしなきゃいけないのかわからなくなりそう。


 専業主婦は意外と忙しい。

終わったと思ったら同じような仕事がまた出てきて、いつまでたっても達成感が得られない。

おっぱいを飲ませ終えて、げっぷを出させようと抱っこするけど、中々出てこない。

そろそろご飯作らないといけないんだけどな。

どうしよう。
どんどん時間が過ぎて行っちゃう。

焦りばかりが募るけど、キズナはすっかり目が開いてしまったようで、きょろきょろと辺りを見回してる。

どうしようか。
ベビーチェアにでも座らせておこうか。

迷っていると、達雄がパジャマ姿のまま起きだしてくる。

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