幸せ家族計画
「どうやって……って、なぁ」
右手で口を拭きながら、英治くんが視線を流す。
うわ、こっちに振る?
私も目を泳がせながらなんとか対応。
「えっと、えー、ほらあれよ。コウノトリが連れて来てくれるの」
「どうやってお腹にいれるのぉ?」
ごもっとも。
さすがにもうこんな説明が通じる歳ではない。
どうしよう。
焦りつつ彼を見れば、妙に真剣な表情に変わってる。
ちょっと待ってよ、何を言う気?
「あのな、サユ」
「ちょっと、英治くん。こっち来て!」
彼の腕をとってリビングに連行。
不思議がる紗優を横目に、小声で相談する。