幸せ家族計画
「なんて答える気?」
「いや、ありのままを少しオブラートに包んで」
「ダメよ、まだ小学2年よ。早すぎる」
「だって、知らなきゃ対策もとれないだろ。あんなに可愛いのに、いつ男に言い寄られるか分からないじゃないか」
「あの年の子供でそこまでなる訳無いでしょ」
「そんなのわかんないだろ。世の中変態だって一杯いるんだぞ」
「とにかく駄目。性教育にはまだ早いわよ。興味本位でそんなことされたらどうするの」
「……それもそうだな」
ようやくトーンダウン。
英治くんは何事につけても前向きなのはいいけど、たまにいきすぎるから困っちゃう。
「じゃあどう言う?」
そして、現実の大問題。
現実を知るには早いけど、おとぎ話では納得しないこのお年頃に何と言えばいいのか。