幸せ家族計画
「じゃあ、ママのお腹にもいるの?」
「ぶっ」
お茶を吐き出したのは英治くん。
ああもう汚いなぁ。
急いでお手拭きを持ってきて手渡すと、彼は息を整えて口元を拭いた。
「おとうさんとママも好きどうしでしょ?」
小首を傾げて、そういう紗優はとっても無邪気。
ああそうね。
そうなのだけど。
「サユは、兄弟欲しいのか?」
切り返すのは英治くん。
優しい眼差しで、紗優の口元についたソースを拭きながら。
むせたのは落ち着いたのかしら。