幸せ家族計画
「結婚してさ、少しタガが外れちゃったのかもしれない、俺。
兄貴を意識してた時は、なるべくうっとうしくないようにって気をつけてたけど、今はアヤがいないと落ち着かなくて」
「毎日お盛んって訳?」
「違う! そこまでは!」
呑んでもいない癖に真っ赤。
まんざら違う訳でもないだろう。
「そうじゃないけど。しつこすぎて嫌われたかなって思って。
前だったら夜いないって言ったら、少しは寂しがってくれたのにさぁ」
ぶっちゃけ、どうでもいいな。
ただのノロケにしか聞こえない。
しかしながら、もっとおかしいのは、それに相川さんが賛同していることだ。
「うんうん。分かるぞう、さあ飲んで」
そんなにウーロン茶を勧めたってどうにもならないだろう。
トイレが近くなるだけだぞ。
そう思いつつも、面白いので頬づえをついてそれを眺めることにした。