魔天戦史
「…償い…」
勇翔は握り締めた右手を見つめて呟いた。
そこに拾蔵が戻って来た。
「忘れておったわ。ほれ。」
拾蔵は棒状の布に包まれた物体を放り投げた。
「わ、とと…」
何とか受け取って中を見ると、それは一本の刀だった。
「これ…!?」
勇翔は刀を鞘から抜いた。
「…蒼天…!?」
それは勇翔が研究所で抜いた蒼天だった。
「それは君が持っていて良いそうじゃ。」
「え、何で…」
「君は、まだまともな神器を所持しておらんそうじゃな。」
「あ、はい…」
「プレイヤーが神器を所持していないというのは、かなりお粗末な話でのぉ…君なら、それを使いこなせるじゃろう?」
「…どうでしょう…」
「大丈夫じゃよ。君ならのぉ。」
「…何を根拠に…」
「君は、お父さんの流派を知っておるかのぉ?」
「流派、ですか…?」
「知らぬじゃろうな。まぁ、それは構わん。その中に、居合い抜刀術というものがあってのぉ。緋凰が言うには、君はその居合い抜刀術を使っておったそうじゃが。」
「…えっと…」
「まぁ、具体的には真空の刃を飛ばしたり、瞬間移動からの一撃などがそうなのじゃが…覚えておらんか?」
「…確かに、使ってた様な気がします。」
「そうじゃろう。それが、東郷一刀流居合い抜刀術というものじゃよ。」
「…あれが…」
「居合い抜刀術とは言ってもかなり特殊な部類でのぉ。非常に扱いが難しいのじゃ。」
「でも、僕はお父さんから習ったんですが…お父さんが刀を持ったところなんて…」
「別に刀である必要は無いからのぉ。」
「…そうなんですか…」
「まぁ、それに限らず斗耶は全ての流派を皆伝した唯一の男じゃからの。」
勇翔は握り締めた右手を見つめて呟いた。
そこに拾蔵が戻って来た。
「忘れておったわ。ほれ。」
拾蔵は棒状の布に包まれた物体を放り投げた。
「わ、とと…」
何とか受け取って中を見ると、それは一本の刀だった。
「これ…!?」
勇翔は刀を鞘から抜いた。
「…蒼天…!?」
それは勇翔が研究所で抜いた蒼天だった。
「それは君が持っていて良いそうじゃ。」
「え、何で…」
「君は、まだまともな神器を所持しておらんそうじゃな。」
「あ、はい…」
「プレイヤーが神器を所持していないというのは、かなりお粗末な話でのぉ…君なら、それを使いこなせるじゃろう?」
「…どうでしょう…」
「大丈夫じゃよ。君ならのぉ。」
「…何を根拠に…」
「君は、お父さんの流派を知っておるかのぉ?」
「流派、ですか…?」
「知らぬじゃろうな。まぁ、それは構わん。その中に、居合い抜刀術というものがあってのぉ。緋凰が言うには、君はその居合い抜刀術を使っておったそうじゃが。」
「…えっと…」
「まぁ、具体的には真空の刃を飛ばしたり、瞬間移動からの一撃などがそうなのじゃが…覚えておらんか?」
「…確かに、使ってた様な気がします。」
「そうじゃろう。それが、東郷一刀流居合い抜刀術というものじゃよ。」
「…あれが…」
「居合い抜刀術とは言ってもかなり特殊な部類でのぉ。非常に扱いが難しいのじゃ。」
「でも、僕はお父さんから習ったんですが…お父さんが刀を持ったところなんて…」
「別に刀である必要は無いからのぉ。」
「…そうなんですか…」
「まぁ、それに限らず斗耶は全ての流派を皆伝した唯一の男じゃからの。」