魔天戦史

雷と水と魔と炎は分かりますが…残りの二つは…一体誰が…？｣

｢アーサーのプレイヤーは、勇翔の父じゃよ。｣

｢勇翔の、父親…!？｣
｢今は所在は分からぬが、勇翔の父坂原斗耶は歴代最強の剣士と言われていた。そして剣帝の称号を授与されている。｣

｢剣帝…そうだったのか…じゃあ、ルシファーは…｣

｢ルシファーのプレイヤーは…アイザック・シリウスじゃよ。｣

｢アイザック・シリウス…それは…!？｣

｢…反国連勢力の中でも最重要危険人物じゃよ。奴も、元は第七師団の師団長…つまり、元帥の一人だったんじゃがのぉ。｣

｢アイザック・シリウスが、元帥だった…!？そんな…どうして…国連を裏切ったりなんか…｣

｢さぁなぁ…それは儂にも分からぬ…分からぬが、奴は何か見たのかも知れんなぁ…｣

｢それは…どういう…｣
｢奴が姿を消したのは、ある任務を終えて帰還した直後のことじゃった…その任務というのも、単なる捜索任務だったはずなんじゃが…一体奴は任務で何を見たというのか…｣

｢その捜索任務というのは、何を探していたんですか？｣

｢…ある人物の、遺体じゃよ。｣

｢い、遺体…!？｣

｢あぁ。それが誰の遺体なのかは知らんが、奴はその遺体と数名の部下と共に姿を消したのじゃ。そしてその約一年後に、反国連勢力のトップとして、表舞台に姿を現したのじゃ。｣

｢…一体、その任務で何が…｣

｢…まぁ、儂らが何を考えても始まらんからのぉ。確かなことは、今の奴はかなり危険な存在だということじゃ。油断して勝てる相手などでは到底無い。お主も、妙な手心なぞ加えるでないぞ。｣

｢…そうですね。ルシファーのプレイヤーなら、当然Ｓランクでしょうし…用心しておきます。｣