魔天戦史
「それでは、皆さん入り口で札を受け取って下さい。札に書いてある教室に行って、後は担当の教員に話を聞いて下さい。」
入り口からの声に生徒達は従って札を受け取って行く。勇翔達も札を受け取った。
「お、三人とも一緒か。じゃあ、行くか。」
三人は揃って札に書かれていた教室に向かった。教室に着くと、もうほとんどの席が埋まっていた。三人は固まって空いている席を見つけて座った。すると少しして一人の男性が教室に入って来た。
「静かにしろ。あぁ、俺が、このクラスの担任の須山(すやま)だ。担当学科は近接格闘術だ。カリキュラムで近接格闘術になる奴は、かなりキツいから覚悟しとけよ?お前らの名前と顔は、まぁ暫くすりゃ覚えられるだろう。自己紹介もしなくていい。仲良くなりたい奴がいたら自分から話し掛けろ。いいな。何か質問はあるか?」
すると一人の生徒が手を上げた。
「何だ?」
「カリキュラムを受けるまでの授業は何を学ぶんですか?」
「基本的な知識と戦闘術だ。それと自分のタイプを見極める授業もある。自分のタイプを見極めたら、タイプ別のカリキュラムに移行する。そこから更に自分の聖霊と戦闘スタイルに合わせてカリキュラムを組んで貰う。」
「そうですか。ありがとうございます。」
「他には?」
誰も手を上げる生徒はいなかった。
「よし。じゃあ、今からプリントを配る。プリントを配られたら今日は終わりだ。プリントに書いてある寮に行け。寮は幾つかあるから、好きな寮に行け。じゃ、今日はここまで。解散!」
須山は教室を出て行った。生徒達はどこの寮に行こうか話している。
「お前ら、どこか行きたい寮あるか?」
「僕は特には…晶ちゃんは?」
「私も無いかな…近い寮がいいです。」
「ならここがいいか。行くぞ。」
三人は寮を決めて教室を出た。
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