【完】俺だけを愛して溺れろ。
これから、昼食をとりに行くんだけど……。
ほんと、間が悪すぎデショ。
「あー、凜。折り畳み傘ない?」
『あるけど……』
「生憎、俺傘を持ち合わせていないんだよねぇ」
『……まさか、一緒の傘で身を寄せ合おうとか考えているわけじゃ、』
「さすが、凜。俺のこと、よく分かってるじゃん」
中島はあたしの顔を覗き込み、にんまりと妖艶な笑みを浮かべていた。
思わず反射的に顔が紅潮していく。