【完】俺だけを愛して溺れろ。
「……」
それは、自業自得って言うんだよ?
あたしは、哀れんだ瞳で洸太を見ている、と。
「ちょっ、凜?洸太ばかり気にしてないで、将生へのプレゼント真剣に考えてよ」
『あっ、ごめん。凪』
あたしは、自分の机に広げられている雑誌に目を向ける。
そう。
毎年恒例のビックイベント。
クリスマスが今年もやって来た。
あたしと凪は、この“イベント”とは無縁――だと思っていたのに……。
凪が将生さんと付き合っていることを最近……てか、今日知った。